「Imaginary Maternal」
川上愛理、塚本大葉

川上愛理、塚本大葉

このたびBambinart Galleryでは、川上愛理、塚本大葉による二人展「Imaginary Maternal」を開催いたします。川上は1998年兵庫県生まれ、塚本は1998年岡山県生まれ、ともに現在は京都造形芸術大学の油画コースに在籍しています。それぞれ2019年に学内で開催されたグループショウに参加したほか、塚本は「浮遊する変体vol.2　coexitence」（河岸ホテル、京都）、「kitchen」（ARTspace ZERO-POINT、東京）に参加、川上は本展が東京では初の発表です。

本展のタイトル「Imaginary Maternal」は、それぞれの作品に共通するimaginary（架空、想像）という要素と、絵画との関りのなかで生まれる不確かな感触を、"母性"的な何ものかであると考え探っているとの認識からつけられました。

川上は、何かしらのキャラクターを思わせる形象やフォルムのズレ、印象的な複眼のイメージなどを描いています。それは内在する抽象的なイメージの断片に色と線で形を与えることで描かれた対象です。それらはアニミズムに近い考え方で存在しています。

塚本は、肌色や人間をモチーフに制作しており、自身の興味の源泉を捉えようと描いています。描くことで得られる心の安寧を一つの手がかりとして、また古典絵画を参照するなど、さまざまな角度から検証を重ねています。

作品の表層は異なるものの通底する二名のアーティストによる新作を中心とした絵画を発表します。どうぞご高覧ください。