ピンクのドレスで着飾ったお姫様、キラキラと輝く星や甘いキャンディー・・・。
渡辺真子(通称まこぷり)が描く作品には、「キラキラ」「ピンク」「お姫様」といった女の子要素が満載です。
その突き抜けっぷりは、「まこぷりワールド」の強度を高め、爽快感すら感じさせてくれます。
また、まこぷり作品には、どこまでも甘いおとぎ話のようなふわふわのイメージばかりかと思えば、突如として大人の欧米人モデルが現れることもあります。 女の子には「カワイイ」とか「母性」といった要素と、攻撃的であったり、強くセクシーであったりすることが同居して、魅力となっていることを思い起こさせます。
さまざまなイメージに自分自身を投影させながら、再構築される彼女の作品。そこには、セクシーさですら鮮やかなピンク色に染めあげられ、「キラキラ」セクシー(はぁと)のような雰囲気を伴って迫ってきます。
祖父と父に著名な音楽家をもつ渡辺は、理解ある家庭で育ち守られた個性を、今度は自らの手で強固に構築し守り続けていくのでしょう。
それは決して自らのためだけではなく、家族のために、愛する人たちのために。
実際、渡辺作品は女性だけでなく、小さいお子様のいるお父様が購入する姿をよく見かけます。まこぷり作品に込められた愛のメッセージを、またそれは強さであることを、感じているのかもしれません。
本展では、主に版画作品を発表してきた渡辺真子の新作ペインティングを中心に展示します。炸裂する「まこぷりワールド」に、どうぞご期待ください。